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なぜ、京都市バスは乗客数が増加しているのに、経常損益が赤字になるのか?2

ブログのテーマは、現在のコロナ禍では、皆さんもご存じの通り、京都市バスの乗客数はまったく増加していません。観光客と大学生がほとんどいないからです。一年以上も乗客数は激減し大赤字状態が続いています。しかし、根本的な市バスの民間バス会社への運行委託問題は残されています。

 

そこで、前回のブログテーマをもう一歩進めて考察したいと思います。儲からない路線を民間の路線バス会社へ運行委託しても民間バス会社が撤退するのは当り前です。利益を出さなければ民間会社は潰れます。これが資本主義です。公営企業(地方公共機関=公務員)である京都市交通局と民間バス会社では、資金調達の方法に違いがあります。なんと言っても、今までは利益を出さなくても潰れない企業のです。

 

前回のブログで書きましたが、地方公共機関は政府からの援助(地方交付金)や地方公共団体が発行する公債(地方債)があります。だから、税金の無駄使いができるわけです。しかし、民間企業、特に中小企業は銀行からの借金(融資)が唯一の資金調達方法です。銀行が会社にお金を貸してくれなければ、その会社は倒産します。社員の給与などは、実は銀行からの短期借入(融資)で支払われているのです。京都バスなどの従業員規模が三百人程度の中小企業は、コロナ禍では相当厳しい経営状態が続いているはずです。京阪バスなどは、京阪グループの路線バス子会社なので、親会社からの資金提供があれば赤字補填もでき、中小の路線バス会社よりは資金調達面で多少落ち着けるかもしれません。しかし、その親会社も赤字ならば、それもできないでしょう。

 

前回のブログテーマで「市バスの民間バス会社への運営委託は、ある意味で人材派遣労働と同じです。」と書きましたが、もう一歩踏み込んで考えると、それぞれの路線が国土交通省からの許認可制であることが、逆に独占禁止法に違反しているようにも思います。かと言って同じ路線を複数の路線バス会社が競争するような事は環境保全問題になります。この「蘆山寺通」の騒音振動排気ガス公害がそうです

 

京都市交通局が民間バス会社に運行委託し、委託料(売上補填)を払ってでも民間バス会社に任せる方法が通用しないのならば、元の状態である京都市バスの直営に戻すのではなく、京都市バスが赤字路線を撤退し、民間バス会社自身がその路線と同じルートを運行すればいいのです。これなら京都市交通局からの運行委託という問題は消えます。

 

ただし、市バスの赤字路線を民間バス会社がそのまま何の工夫もなく同じように運行すれば、結果的に同じように赤字路線になります。市バスとまったく同じ便数という条件つきならば、民間バス会社は最初からその路線を運行しないでしょう。しかし、市バスのような便数にしなければ、黒字化する事も可能です。つまり、減便すれば黒字化できる市バスの路線はあるという事です。それを京都市交通局は役所だから、税金で補填できるからと、一日の路線バスの本数を減らすどころか、乗客も増えていないのに増便したり路線数を増やすから赤字になるのです。政府からの地方交付金は、どんどん減額しています。

 

京都市は「市民の足」を守るという事をよく言います。しかし、役所の思考回路では公共交通は実質的に運営できない時代に突入していると思います。市民や大学の要望をすべて受け入れていると赤字体質からは抜け出すことはできません。永遠に赤字のままです。これは運転手減少の問題だけではなく、予算(資金調達)の問題なのです。つまり、現在の日本は高度成長期のような時代ではないのです。リストラクチャリングの時代なのです。国内消費だけでは売上が伸びる時代ではないのです。公営企業とは言え、売上と利益に関して無頓着になると、待ち受けているものは破綻しかありません。

 

人口減少多死社会では、日本のすべての経済が縮小するわけです。それと同じように、路線バス、特に公営企業としての路線バス網もダウンサイジングしないと存続できないのです。この事を役人はわからないのです。役人の発想である「仕事を民間に与えてやっている」「資金(お金)はいくらでも調達できる」という考え方では、日本はこれから益々遅れて行きます。もう既に世界を見渡すと日本は先進国とは言えない状態です。その証拠に京都市財政破綻寸前です。全国でワースト2(近い将来トップ)の自治体なのです。今まで通りの事をしていると間違いなく破綻します。とりわけ観光以外に儲かる産業や新規雇用増も無い破綻した自治体では、今まで通りの公共サービス(もちろん市バスも救急車も消防車も)を提供することはできなくなります。物事を考え直すことが今の日本、そして京都市には必要なのです。京都市交通局の言う「攻めの営業」の時代は、とっくに終わっているのです。言い換えるならば、量の時代ではなく、質の時代なのです。この事実を役所はまだ把握していません。