人生、あせらず楽しもう!

ご覧いただき、ありがとうございます。今の日本人には「感謝と謙虚」が必要です。日本という村社会で権力者によって支配されたテレビや新聞に惑わされないために、自分で情報を調べ蓄積し分析し洞察する事が大切です。何事も決して周りに押し流されず、焦らずに自分で真実を見抜かないといけません。

市バス運転手の応募者数が減ったのは、

記事の中で京都市交通局の採用担当者が「免許を持っていない方に限って採用を行い、採用者にはその後自費で免許を取得してもらって、3年間の分割で還付する形を取っています」と言っています。つまり、大型二種免許取得費用である50万円を用意しておかないと市バス運転手の面接を受けることはできないということです。採用されてもカネがありませんでは、話が前に進みません。サラ金で借りてこないといけないのです。似たような事は、日本の選挙で市議会議員など政治家になろうと立候補する際には、供託金として300万円が要ります。貧乏人では政治家になれないのです。当選すればカネは戻ってきます。

京都市交通局の市バス運転手に採用されると、最低三年間は運転手を続けないと大型二種免許取得費用の50万円は手元に戻ってきません。三年間は何があろうと辞められないのです。前回のブログで書いていましたが、イギリスの農業革命における農奴小作人)の囲い込み(エンクロージャー)と同じようなものです。京都市交通局は運転手という奴隷を三年間も拘束できるのです。その三年の間に、さらに150名以上の運転手を京都市交通局は採用するのです。辞める人間が多いからです。

 

このやり方が京都市交通局のオリジナルな採用方法なのかどうかはわかりません。しかし、仮に運転手の応募者数が激減し始めた以前は、大型二種免許の取得費用を交通局が全額負担していたとして、すぐに辞める人間が増えたから採用当初に免許費用を個人負担させ、見習い期間の長い三年間に分割返済する方式に変えたのであれば、応募者数が減る理由のひとつに考えられます。根本的には応募者数が減るのは少子高齢化が原因である事は間違いありませんが、この条件的な採用がさらに足カセになっているのかもしれません。財布に50万円がなければ、市バス運転手には応募できないという事実が、市バス運転手になろうとする求職者の間で広まったのかもしれません。そう言えば、大型二種免許の取得費用を会社負担にするバス会社やタクシー会社の広告を前に見たように思います。会社に二種免許費用を出してもらうと、なかなか辞められないとブログで書いていました。京都市交通局の採用方法こそが市バス運転手になりたい人にとって逆手になっているのかもしれません

 

給料が減ったから、勤務時間が不規則で休日が少ないから、路線バス運転手になる人間が減ったという考え方はもちろんできますが、それ以外にも外的な要因があると思います。同じような不利な待遇は、路線バス運転手以外の職種でも多数あります。やはり、応募者数は減少しています。その最たるものが農業や林業です。日本の就業の悪い点は職業や職種で待遇差が大き過ぎる事です。さらに大企業と中小企業での給与格差です。日本という小さな島国には、格差という差別が見えないところで蔓延しています。待遇の良い所には人が集まり、悪い所には人が寄りつきません。欧米では、それが人種で解決されていたり、職業での待遇格差を是正しています。米国で一番時給が高いのは、建設業の現場職人です。さらに農業従事者も日本のような時給10円で働くような事はありません。日本のような小規模農業ではなく、米国の大規模農家は会社組織にして立派な家に住んでいます。長距離トラック運転手も大きな家を建て家族で幸せに暮らしています。

 

日本は政治家のレベルが低く、官僚が国を支配しています。その結果、あらゆる方面で革命が起きていないのです。日本のDX(デジタル・トランスフォーメーション)などは、革命でも何でもありません。単なるツール(道具)が変わるだけで革命ではないのです。産業革命にしろ農業革命にしろ、もちろん市民革命にしても、社会構造が変わるような事が起きないと市民生活はより良くならないのです。インターネットは革命を起こしましたが、マイナンバーカードでは日本社会は変わりません。日本人は政治家に期待するのではなく、国民の手で社会を変えないと日本は決して変わりません。いずれの時代でも、市民が革命を起こして社会を変えているのです。変わらないのは島国日本だけです。変わらなければ国は滅びます。