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御覧いただきまして、ありがとうございます。今の日本人には「感謝と謙虚」が必要です。権力によってメディアコントロールされたテレビや新聞に惑わされないために自分で調べて分析する事が大切です。何事も決して周囲に押し流されてはいけません。真実は自分で見つけ出すものです。

京都市営地下鉄が経営健全化団体になる原因は、東西線の利用率が低いから。

いつものようにネットで何かを調べる場合には、検索単語(キーワード)が重要です。今回は「京都市営地下鉄 東西線延伸 赤字」と入力してみました。すると、いろいろ出てきます。その前に公営企業としての全国の市営地下鉄の現状と課題を把握しておくために、以下の参考記事も読んでみました。

www.dir.co.jp

toyokeizai.net

koumu.in

以上の記事を読むと、地下鉄を建設するには莫大な建設費用がかかるため、地方自治体の財政支援が必要となり、まず最初は公営企業として運営することが鉄板のようです。その際に企業債を発行し、その有利子負債(企業債)を返済し、減価償却して行くためには長い年月がかかります。しかし、肝心な事は旅客運賃収入が確実に伸び、しかも想定していた地下鉄利用者数を上回らないと借金は永久に返済することができないということです。つまり、運賃収入で賄なわれることが公共交通機関の土台なのです。これが出来ていないために、京都市営地下鉄は何度も経営健全化団体に転落しています。そして、運悪くコロナ禍となり、乗客が一挙に減少した結果、莫大な運転資金不足となり、京都市が地方債を発行しても賄いきれない状態になっているのです。おまけに、京都市財政破綻寸前です。にもかかわらず、京都市交通局の職員には、大企業並みの高額な給与と賞与が支払われています。民間企業ではありえない話です。京都市の地方債を買取ってくれる金融機関があるからと言って、毎年湯水のように地方債や企業債を発行していますが、そのシステムがいつまで続くかわかりません。何事もバランスで成り立っています。

 

そもそも、京都市営地下鉄東西線というのは、東は京都市山科区六地蔵)を結び、西は西京区洛西ニュータウンまで延伸する計画でしたが、財政難で太秦天神川でストップしてしまった状態です。ちなみに、京都市交通局太秦天神川駅の地上に建設された新しい建物のサンサ右京(京都市所有地)に古びた壬生車庫から本庁舎を引っ越しています。議員バッチと同じで役所の見栄えを気にしているのでしょう。ミテクレだけで中身がありません。※後で知りましたが、洛西ニュータウンからさらに長岡京市、そして六地蔵につなげる計画もあったのです。つまり、新しいトンネルをいくつも作り京北町右京区にして京都市のエリアを広げて、人口を増やし税収入を増やそうとしているのです。役人や政治家の魂胆が丸見えです。だから、下図の環状線のような地下鉄をつくる事よりも、東西南北に地下鉄を伸ばす事を優先させたのです。

 

しかし、京都市の都市開発というのは、本当に場当たり的で大阪市などと比べるとセンスが全くありません。京都市の人口を増やして税収入を上げることが自治体の戦略かもしれませんが、東京都などのように道路や地下鉄を環状に建設しないことが、観光客も含め利用客が不便と感じ、利用者数も増えなくなるのです。京都市内で言えば、なぜ北大路通西大路通に地下鉄を通さなかったのか不思議です。そして、北大路ー西大路ー八条通(京都駅)ー東大路ー北大路と地下鉄を環状線にした方が観光地への交通アクセスも良くなるのです。それを市バスで補おうとした結果、莫大なバス車両数とほぼ全線が赤字運行というミスマッチが起き、長年赤字経営となるわけです。あまつさえ、路線バスの騒音と排気ガス京都市内の住環境も破壊されているのです。どうりで京都市の人口が減るわけです。大阪市よりマシかもしれませんが、京都市内中心部は空気が排気ガス臭いです。

 

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なぜ、高齢化し人口が減少している洛西ニュータウンまで地下鉄を延伸する計画を立てたのか?これについては、次のようなコメントがネットにありました。「京都市営の東西線は、六十年前の高度経済成長期に京都市の人口が200万を越すという妄想のままに敷設された失敗鉄道なのです」という事です。現在の京都市の人口は約145万人で減少傾向です。これは、東西線だけでなく烏丸通を走る地下鉄南北線も開発当初の予定利用者数を大きく下回っています宝ヶ池にある国際会議場まで延伸して、どれだけの人が利用したのでしょうか。地下鉄南北線も対工事費用では大赤字です。毎年、利用者数が増えても、当初の予定利用者数に達しないと地下鉄の採算は取れないのです。これは市バスも同じです。あの52号系統がそうです。立命館大学のために廃止にした路線バスを復活しましたが、当初の予定利用者数にも達していません。にもかかわらず、デタラメな理由で本格運行して増便しているわけです。いつも乗客はガラガラ、誰も乗っていません。乗っていても数人、それでは赤字になります。京都市の目測(気まぐれ)の甘さがこんな所にも出ています。おそらく政治的なシガラミがあるのだと思います。立命館大学の路線、いわゆる政治バス路線です。東海道新幹線の駅で言えば、滋賀県米原駅」などの政治家駅です。需要がないのに権力(政治の力)で供給するわけです。結果的に京都市営地下鉄は役所を結ぶためにつくられた地下鉄網、役人優遇路線です。立命館の各キャンパスや学校施設を結ぶ市バス網と同じです。

 

本題となる、なぜ東西線の利用率が低いのかという事ですが、その答えは市バスが地下鉄と同じルートを重なるように何台も走っているからです。京都市内を見て下さい。市バスがいまだに網の目のように細かい道路を端から端まで重複して走っています。せっかく大通りに地下鉄を走らせても、地上では路線バスが「従来通り」たくさん走っています。四条通を見てください。地下には阪急電鉄の地下鉄が走っているではありませんか。なのに四条通には市バスが一杯走っています。市民は日本で一番高い運賃の地下鉄には乗らずに「従来通り」に路線バスが走っていれば、バスに乗るでしょう。なぜなら、発着点が京都駅や三条京阪などの主要な駅だからです。地下鉄に乗らなくても市バスが目的地から目的地まで走っているわけです。その結果、地下鉄の当初予定利用者数にますます達しないわけです。地下鉄の売上を上げたければ、路線バスとの重複ルートを見直し、号系統の統廃合をしないといけないのです。それを面倒臭がって、京都市交通局は長年何十年放置して来たために地下鉄の売上が伸びず、過剰な路線数による市バスの赤字運行が一向に減らないのです。その結果、売上は伸びず、赤字赤字と幼稚なアニメで訴えるだけで結果的に経営健全化団体に転落し、行く末は京都市交通局のデフォルト(債務不履行)です。

 

企業努力とは、簡単にできる事を優先するのではなく、複雑で手間と時間がかかる事を優先し実行しないとコストは削減できず、経営改善もできないのです。こんな事が役人にはわからないのです。時間(未来永劫に先延ばし)と資金(交付金=税金)はいくらでもあると思っているからです。だから、無駄遣いが後を絶たないのです。京都市に限らず、日本には真摯な態度で仕事をしない公務員(身分職)や議員(貴族)がいかに多いことでしょう。特に国会議員(お殿様お姫様)は、テレビに映っていない時は遊んでいます。また仕事をしていない議員ほど国会中継でテレビ映りが良い一番前の席に座って、いかにも仕事をしているフリをします。顔を売るためです。それでも年間三千万円近い歳費(給料)がもらえるわけです。日本の身分制度は何も変わっていません。奈良時代からの律令体制、今も幕府政治のままです。日本をダメにしたのは、日本の政治(貴族政治家)が悪いからです。そして官僚(身分職の役人)が悪いからです。これは京都も同じです。これはテレビでは言いませんが、世界でも有名な話です「日本は政治家の質が悪い」と言われています。世襲のお殿様お姫様が政治をしている国はいずれ滅びます。国難に出くわした時に首が回らなくなるのです。米国に頼るしかない属国日本です。いずれその時が来ます。