薄暗くなった夕方、京都市バスが団子状態で山盛り「蘆山寺通」を行き交う中でバイクと自転車(ウーバーイーツ配達員?)が衝突しました。バイクも自転車も市バスが行き交う中で周囲が確認できないのです。しかも同じ場所です。つまり、道路が少し坂になっていって見通しが悪い場所です。そこには京都市バスの停留所があります。しかも十字路になっています。事故が起きやすい潜在的な環境を京都市交通局が作り出しているのです。
何度もブログやツイッターで紹介していますが、京都市交通局は金閣寺前の「木辻通」を通行していた市バスをすべて「蘆山寺通」に経路変更し、しかも小中学生の朝の通学時間帯に快速の立命館大学行きの市バスを数十台も増便し、以前から運行している号系統の調整も全くせず、とんでもない過剰運行状態にしているのです。「西大路通」から立命館大学に行く路線バスすべてが「蘆山寺通」に集中運行しているのです。恐ろしいことです。
朝だけでなく、今回の事故が起きた時間帯も同じような過剰運行の中で起きたのです。市バスの通行量を減らし「蘆山寺通」を追越禁止にしないと、現状のままだと三度事故が起きる時には大事故になる可能性があります。取り返しがつかない事が起きれば、京都市交通局は一体どうするつもりなのでしょうか。責任を取れるのでしょうか?
京都府警は「路線バスの過剰運行」に気付いているのでしょうか?通常、頻繁に同じ場所で事故が続くと気付くはずですが、それはわかりません。若い警官では考察力が低いので、どこまで信頼していいものか不明です。この周辺をパトカーで警らする時間帯を朝晩にすると実態がよく把握できますが、運転している警官は若手です。中高年のベテラン警官で警らしないと細かい部分を見落とします。何より京都市交通局に指導できるかどうかです。事故処理だけでは、この問題は解決しないのです。
これは京都市交通局による恣意的な経路変更による二次災害なのです。一次災害は騒音や排気ガス(CO2)、道路路面の傷みです。廬山寺通と西大路通が交わる「わら天神」の交差点の西側(赤色部分)の約100メートルに、大型ダンプや清掃車(市バスと同じくらい頻繁に通過します)、観光バス、立命館大学のシャトルバス、京都市バス、西日本JRバスが信号待ちで停車します。その車両積載重量でアスファルト路面がダメージを受け波上に起伏して危険な状態です。
京都市建設局の土木事務所は定期的にパトロールして道路状況を確認していると京都市のサイトには説明していますが、まったく気付いていません。気付いていても、数年毎に舗装し直さないといけないので、面倒臭がって対応したくないのでしょう。以前のブログ「なぜ、京都市交通局は金閣寺前(木辻通)の未使用のバス停を放置するのか?」でも書きましたが、役所がそのような姿勢で市民からの陳情を軽視していると、それこそ恐ろしい事故が発生する遠因になるのです。
見方を変えれば「蘆山寺通」はそれほど多くの路線バスや清掃車、大型ダンプ、観光バス、さらに緊急車両が通る道路なのです。大通りに匹敵する程、路線バスの通行量は一日1000回近いのです。こんなに路線バスが通行すると、それこそ数年に一度は道路を舗装し直さないとアスファルトが持ちません。しかし、市民からの陳情が無い限り放置されています。本当に京都市土木事務所はパトロールして状況確認しているのでしょうか?疑わしいです。
もっと根本的に考えると、仁和寺と金閣寺を結ぶために昭和30年代後半に観光道路として衣笠山沿いに「きぬかけの路」が新設されましたが、決して立命館大学のために作られた道路ではありません。それを京都市交通局は何を勘違いしているのか、立命館大学のために市バスを増便すると豪語しているのです。立命館大学は学生と教職員の輸送手段の利便性を良くするために双方の目的が合致しているのです。もちろん、その裏には売上(学生や教職員の旅客収入)を狙っていることは言うまでもありません。
そのために立命館大学教授の同じ人物が「歩くまち京都」推進会議と「京都市交通局市バス地下鉄事業経営ビジョン検討委員会」の両方の会長をしています。そして「立命館大学衣笠キャンパスへの交通アクセス改善プロジェクト」の事業支援金として京都市は400万円を支出しています。もちろん市民の税金からです。これは明らかに変です。利益相反行為です。つまり、その立場にある人物が追求すべき利益や目的と、その人物が他にも有している立場や利益が競合ないしは相反しているのです。だから、京都市交通局と立命館大学の官民癒着があると疑われても仕方がないのです。金銭の授受があれば、間違いなく違法行為です。証拠さえあれば、司法機関が介入できます。
立命館大学には、この400万円の使途明細を是非公開してもらいたいです。公開できないのなら疑われても反論できません。京都市も何に使われたかを把握しているのでしょうか?市役所の職員と大学側が一緒に飲み食いしたり、支援金の一部を懐に入れているのではないでしょうか?癒着という認識の欠如です。よくある話です。
さらに深く考察すれば、京都市の都市整備が場当たりで無計画であることが原因しているのです。西大路通から西行きの道路は、丸太町通を最後に北大路通まで東西の大通り(片側二車線以上)がひとつもありません。狭い通りしかないのです。今出川通は北野白梅町で終わりです。西に行く大通りがありません。
京福電鉄を北野白梅町まで延伸させずに今出川通の道路幅で西へ伸ばして仁和寺付近で合流させる車幅の広い道路を作るべきだったのです。そうすれば、仁和寺や龍安寺、等持院、立命館大学などへのアクセスが画期的に良くなります。立命館大学へのアクセスが悪いのは、大通りが周囲にないことです。そして何と言っても大鉄道がないことです。こんな場所に移設した大学側の落ち度です。京福電鉄のような小鉄道ではダメなのです。京都産業大学と同じです。同志社大学などは街中にあり、しかも大量輸送ができる大鉄道の地下鉄があります。周囲は大通りです。非常に便利です。京都大学にしても、周囲を大通りに囲まれています。京都学園大学から京都先端科学大学として新しく移転した場所には地下鉄があります。周囲は大通りです。非常に便利です。
立命館大学は、最初にあった広小路でキャンパスを拡大するか、地下鉄やJRの駅に近い場所に移転するべきだったのです。衣笠に移転したのが大きな誤算です。今更遅いです。路線バスだけでは、一万人以上の学生数には対応できません。せいぜい二、三千人にまでです。地下鉄など大鉄道は一度に数車両で大量輸送できます。ケタ違いです。